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Bethelgeuse’s blog

最近のneuroscience系科学論文を簡単なコメントつきでアップ

家族性ALSの原因遺伝子C9orf72の発現を制御する転写伸長因子Spt4

Scienceより。家族性ALSの原因遺伝子として、最も頻度が多いのがC9orf72という遺伝子の変異です。この遺伝子の変異は、他の神経変性疾患、前頭側頭型認知症 (FTD) の原因でもあります。C9orf72の変異体には、繰り返し配列GGGGCCが挿入され、その結果、繰り返し配列をもったC9orf72 mRNAが凝集体RNA fociを形成し、細胞にストレスを与えます。また、GGGGCCから翻訳されたタンパク質はdipeptide repeat (DPR) と呼ばれるアミノ酸の繰り返し配列を有し、このDPRを含むタンパク質も細胞毒性を持ちます。今回の研究で、転写伸長因子Spt4の機能を抑制すると、これらの毒性を持った繰り返し配列を有するRNAやタンパク質の生成が抑制されることがわかりました。実際に、ヒト SUPT4H1 (Spt4のヒトでの遺伝子名) を抑制すると、家族性ALS患者由来の細胞で、異常RNAやタンパク質が抑制されることがわかりました。

Spt4 selectively regulates the expression of C9orf72 sense and antisense mutant transcripts

http://science.sciencemag.org/content/353/6300/708.long