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Bethelgeuse’s blog

最近のneuroscience系科学論文を簡単なコメントつきでアップ

抗うつ薬SSRIによって骨粗鬆症が起こりやすくなるメカニズム

Nature Medicineより。選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI) と呼ばれる抗うつ薬には、副作用として骨粗鬆症が知られていますが、なぜそうなるのかがよくわからず、そのため副作用に対処する方法もわかっていませんでした。今回、SSRIによって、脳内セロトニン上昇を介したメカニズムと、セロトニン上昇とは別のメカニズムの、2つのメカニズムよって骨代謝に変化が起こることが報告されました。特に脳内セロトニン上昇は、SSRI本来の薬のメカニズムなので、その結果副作用が起こるのであれば、その対処方法は重要になります。脳内セロトニン上昇した結果、交感神経が活性化し、骨の代謝のうち再吸収が優位になって、骨がもろくなることがわかりました。そこで、交感神経の活性化を抑制するβ遮断薬を同時に投与することによって、骨がもろくなる副作用を抑制することができました。なお、報告で用いられたSSRIフルオキセチンは、化合物が直接的に破骨細胞の分化を抑制し、再吸収を抑制する作用があるようです。しかしながら、長期的には上記交感神経活性化を介した再吸収の方が優位になって、骨粗鬆症が起こりやすくなるようです。

Serotonin-reuptake inhibitors act centrally to cause bone loss in mice by counteracting a local anti-resorptive effect

http://www.nature.com/nm/journal/vaop/ncurrent/full/nm.4166.html