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Bethelgeuse’s blog

最近のneuroscience系科学論文を簡単なコメントつきでアップ

Esketamineの治療抵抗性うつ病患者を対象とした臨床第2相試験

Biological Psychiatryより。抗うつ薬で改善しないうつ病は、治療抵抗性うつ病とよばれます。この治療抵抗性うつ病に対して、麻酔薬として用いられるケタミンが有効であるという臨床証拠があります。ケタミンはラセミ体で、S-(+)-ketamine (esketamine) とR-(-)-ketamine (arketamine) からなり、esketamineはarketamineに比べて、ターゲットのグルタミン酸受容体NMDARに対して3-4倍の親和性を有します。現在、esketamineは Janssen社が治療抵抗性うつ病を対象に、臨床第3相で開発していますが、その前段階の臨床第2相試験の結果が論文報告されました。29名の患者に対して、プラセボとesketamineの2用量 (0.20, 0.40 mg/kg i.v.) が投与され、主要評価項目には、投与前と投与24時間後のうつ病評価尺度MADRSの変化が用いられました。その結果、esketamineの投与によって、MADRSの有意な改善が認められ、作用発現に関しても、投与40分後から急速な抗うつ作用が認められました。

Intravenous Esketamine in Adult Treatment-Resistant Depression: A Double-Blind, Double-Randomization, Placebo-Controlled Study

http://www.biologicalpsychiatryjournal.com/article/S0006-3223(15)00914-2/abstract