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Bethelgeuse’s blog

最近のneuroscience系科学論文を簡単なコメントつきでアップ

ミトコンドリアピルビン酸運搬体 (MPC) を標的とする化合物MSDC-0160のパーキンソン病 (PD) モデルでの薬効

Science Translational Medicineより。MSDC-0160は、元々は2型糖尿病治療薬として開発されていた化合物です。そのメカニズムは、細胞内の解糖系によって生成されたピルビン酸をミトコンドリア内に取り込む際に必要なMPCの機能を調節することで、細胞内のエネルギー代謝を変化させます。このMSDC-0160が、PDの細胞モデルや動物モデルで、PDに特徴的なドーパミン細胞の細胞死を抑制することが報告されました。PDの動物モデルには、ともにドーパミン細胞が変性する、薬物MPTP投与マウス、および遺伝子改変 Engrailed1 (En1) ヘテロ欠損マウスが用いられました。MSDC-0160によって、ドーパミン細胞の変性が抑制され、それに並行して運動失調なども改善しました。そのシグナル伝達系も明らかにされ、MSDC-0160によってmTORシグナルが抑制され、オートファジーも活性化していました。

Mitochondrial pyruvate carrier regulates autophagy, inflammation, and neurodegeneration in experimental models of Parkinson’s disease | Science Translational Medicine

研究を主導しているアメリカVan Andel Research Instituteからは、来年ヒトでの試験を開始することが発表されています。

VAI Diabetes drug slows experimental Parkinson’s disease progression, human trials to begin next year - VAI