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Bethelgeuse’s blog

最近のneuroscience系科学論文を簡単なコメントつきでアップ

アンチセンス鎖から発現するlncRNA SMN-AS1によるSMNの発現制御

Neuronより。難病の脊髄性筋萎縮症 (spinal muscular atrophy: SMA) は、ALSのような運動ニューロン疾患で、進行性に筋力低下や筋萎縮を発症する深刻な疾患です。原因遺伝子はSMN1 (Survival of Motor Neuron 1) で、この遺伝子が欠損することで、SMNタンパク質が低下します。昨年末、このSMNタンパク質を増やす治療薬として、アンチセンスオリゴヌクレオチド (ASO) nusinersen (ヌシネルセン) がSMAを対象に初めて承認され耳目を集めています。このSMNタンパク質を増やす別の方法として、long non-coding RNA (lncRNA) SMN-AS1の発現を抑制する方法が報告されました。SMN-AS1はSMNのアンチセンス側から発現し、SMNの発現を抑制する機能があります。そこで、SMAモデルマウスにおいてSMN-AS1の発現を抑制すると、脱抑制によりSMNの発現が上昇し、SMAマウスの生存が延長しました。また、nusinersenと同じメカニズムでSMNを上昇させるASOと併用すると、それぞれの作用がさらに増強しました。

The Antisense Transcript SMN-AS1 Regulates SMN Expression and Is a Novel Therapeutic Target for Spinal Muscular Atrophy

http://www.cell.com/neuron/abstract/S0896-6273(16)30901-1

Nusinersen承認に関するプレスリリース

2016年12月26日 FDAがバイオジェンのSPINRAZA™(ヌシネルセン)を承認 世界初の脊髄性筋萎縮症治療薬