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Bethelgeuse’s blog

最近のneuroscience系科学論文を簡単なコメントつきでアップ

グリシン再取り込み阻害薬bitopertinの統合失調症患者を対象にした3本の臨床第3相の結果

Lancet Psychiatryより。Bitopertinは、グリシントランスポーターを阻害することで、脳内のグリシンを増加し、統合失調症で低下していると考えられているNMDA受容体の機能を改善することが期待された薬剤でしたが、薬効が十分に得られず、Roche社は既に開発を中止しています。統合失調症患者での3本の臨床第3相の結果が論文として発表されました。主要評価項目は、PANSS Positive Symptom Factor Score (PSFS) で、服用前と12週間の服用後の統合失調症の陽性症状の変化に設定されました。3本の臨床試験のうち、NightLyteと呼ばれた臨床試験において、10 mgを服用した患者のみで主要評価項目が改善されましたが、同じ臨床試験でより高用量の20 mgを服用した患者では作用は認められませんでした。3本の臨床のうち、その中の1用量においてのみ改善は認められましたが、bitopertinの統合失調患者に対する作用は非常に弱いことが示唆されました。

Efficacy and safety of adjunctive bitopertin versus placebo in patients with suboptimally controlled symptoms of schizophrenia treated with antipsychotics: results from three phase 3, randomised, double-blind, parallel-group, placebo-controlled, multicentre studies in the SearchLyte clinical trial programme

http://www.thelancet.com/journals/lanpsy/article/PIIS2215-0366(16)30344-3/abstract